これからの誕生日

 

これからの誕生日 (双葉文庫)

これからの誕生日 (双葉文庫)

 

 ある女子高校生グループが、交通事故に巻き込まれ、一人を除いて亡くなってしまう。この小説は亡くなった者への悲しみとともに、生き残ってしまった者の、どうして私が助かって友は死んでしまったんだろうという感情を追求してゆく。外出にさえ罪悪感を感じてしまうほどに。様々な人からの視線で、語られ尾ひれ背びれが付き、憎まれ、好機の目で見られ。誰もが批判したがっている。彼らの世界観は狭いというのに、少女は傷つく。

この状況は思い当たる方は多いだろう。近年は死が近くなってきている。小説の少女は、少しづつ回復してゆく、一生、悪化、回復と続いてゆくだろう。でも、明るい方向へ受容していけばよいと思う。

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